双姫 Ⅲ
「帰っちゃったねぇ〜……。」
『うん…。』
教室から発進する車を見つめ、下の報道陣を睨む。
お母さん達に楽しんで貰いたくて誘ったのに
誰かが情報を流したのかこんな騒ぎに!
誰よ!もおぉぉぉぉ〜〜〜!!!!
「こーなるとは思ったが
まさかここまでの騒ぎになるとはな……。」
「朱音〜……。
全然話せなかったじゃねぇーかぁ!!」
私達より直ちゃんと光ちゃんの方が
落ち込んで座り込んでる。
『こうなったら!』
「体育祭しかないねぇ!!!」
蒼月、そして直ちゃんと光ちゃんも頷く。
「おい、デートは?」
「完全に忘れてるよねぇ(笑)」
「俺…なんもしてないよ。」
隅っこで沈んでる三人を他所に
私達はどうやって楽しませるか話し合った。