双姫 Ⅲ
再び
亜蓮side
ガチャ!
玄関から音がして部屋から顔を出す。
「蓮斗!」
そこには朱羽をお姫様だっこした蓮斗が居た。
「シーッ!寝てんだから大声出すな。」
「それで…朱羽はどこ行ってたの?」
「黒ずくめの野郎に襲われてた。」
「……は!?」
「だから、大声出すなって!!!
なんとか間に合ったから良かったけどよ……。」
起さないように蒼月の隣に朱羽を下ろす。
『うぅーん……。』
けど、中々蓮斗は離れられなかった。
「ふぅ〜ん?離れたくないってさ♪♪」
朱羽が袖を掴んで離さなかったから。