双姫 Ⅲ
『怖かった……。』
紘叔父さんに喧嘩教えて貰ったのに
熱のせいで何も出来なかった。
「いきなり襲われたって言ったよな。
何か心当たりはあるか?」
人に襲われる理由……。
『……これっぽっちも。』
「だよねぇ〜(笑)
逆に心当たりあったらビックリだよ♪」
『あ、でも「やっぱり貴女でしたか…。」って。』
でも、声に聞き覚えなかったし。
「ソイツ、誰かと勘違いしたんじゃねぇ?」
『誰と勘違いするのよ。
私と似てるのは蒼月と………………。』
「「朱音さん……。」」
『でも、待って。
確かに似てるけどお母さんはオッドアイだよ?』
「見えなかっただけとか?
あの裏道、結構光遮って暗かった。」
「なのに蓮斗は朱羽って分かったんだぁ!」
「声が聞こえたからな。」
うーん…確かに。
そのせいで相手の顔も見えなかったから
向こうも同様に見えなかった?
『お母さんを狙う人物……。』
え、
ファンの人だったら見つけ出すの無理じゃない?