双姫 Ⅲ


『怖かった……。』


紘叔父さんに喧嘩教えて貰ったのに
熱のせいで何も出来なかった。


「いきなり襲われたって言ったよな。
何か心当たりはあるか?」


人に襲われる理由……。


『……これっぽっちも。』


「だよねぇ〜(笑)
逆に心当たりあったらビックリだよ♪」


『あ、でも「やっぱり貴女でしたか…。」って。』


でも、声に聞き覚えなかったし。


「ソイツ、誰かと勘違いしたんじゃねぇ?」


『誰と勘違いするのよ。
私と似てるのは蒼月と………………。』


「「朱音さん……。」」


『でも、待って。
確かに似てるけどお母さんはオッドアイだよ?』


「見えなかっただけとか?
あの裏道、結構光遮って暗かった。」


「なのに蓮斗は朱羽って分かったんだぁ!」


「声が聞こえたからな。」


うーん…確かに。
そのせいで相手の顔も見えなかったから
向こうも同様に見えなかった?


『お母さんを狙う人物……。』


え、
ファンの人だったら見つけ出すの無理じゃない?


< 382 / 520 >

この作品をシェア

pagetop