双姫 Ⅲ
『ねぇ、さっきの人って…。』
「アイツは朱音の元仮婚約者だった男だ。
まさか今でも狙ってるとはな。」
「ストーカー男を極め始めたわね。
…ちょっと、気持ち悪い。」
ちょっと所じゃないよーな……。
「言い忘れてたがアイツの部屋に
朱音の盗撮が壁一面に貼られてたぞ?」
「…………良かった…。
正式な婚約者として選ばなくて。
もし結婚してたら変な事されそう。」
「盗撮…燃えたから良しとするか。
蓮斗、朱羽を守ったと聞いた。
ありがとう。」
お父さんが蓮斗に頭を下げた。