双姫 Ⅲ
目的
蒼月side
「おねぇちゃん…出てよぉ!!」
何度電話してもおねぇちゃんは出ない。
前にもこんな事があった。
熱が出て、蒼月の為に杏仁豆腐を
買いに行ってくれた時にお母さんと間違えられて
ストーカー男に襲われそうになった。
" 始末せぇよ。 "
碧の言葉が嫌な予感を増幅させる。
「蒼月!」
「……亜蓮ッ!」
「中々戻って来ないから心配して……。
それで、朱羽と連絡取れた?
僕も湊に電話しても出ないんだ!」
「おねぇちゃんも出なくて…。
またトラブルに巻き込まれてたらどぉしよー!!」
一人で考えてた所に亜蓮が来てくれたから
緊張の糸が切れて涙が溢れる。
「わーわー!泣かないでぇ!!
とりあえず、このまま探しに行こ?」
「うん!!」
蓮斗達の所へは戻らず、
亜蓮のバイクに乗って探しに出た。
蒼月sideEND