双姫 Ⅲ
ガララ…
『湊……。』
「……スー…スー…………。」
点滴された湊は、
身体の至る所に包帯が巻かれている。
『さっきより顔色が良くなってる。』
良かった……。
血を見た時どうしようかと思った。
『痛かったよね……?
湊、ごめんね?ありがとうッ……。』
会ってそんなに経ってないのに
私を助けてくれた。
ポンポン…
顔を上げると湊が頭を撫でていた。
「案外、泣き虫なんだな?」
『みなどぉ〜〜〜!!!』
「可愛い顔が台無しになってるぞ?
それに、礼を言うなら俺だろ(笑)」
もうバイクには乗りたくない…。
怖いし、事故りそうだし。
『死んじゃうかと思った……。』
「鍛えてるから大丈夫。」
流石に無理があるでしょ!!