双姫 Ⅲ
湊side
『大体、アイツが心配する訳ないし…。』
「ブッ……ははは!!」
ブツブツと呪文のように愚痴る朱羽を見て
思わず吹き出す。
『ちょっと、何爆笑してんのよ。』
「いや…面白くてな?
笑わせんなよ、痛てぇのに(笑)」
笑ってたら地味に響く。
『大丈夫?
退院するまで私が身の回りの世話するから!!』
「ん?
大した事ないし、直ぐ退院出来るんだろ??」
『それはそれ!
私を庇って怪我したんだから当たり前でしょ?』
そーなのか?
「ちゃんと守れなかったんだぞ?
足首痛めてたろ。」
『こんなの湊の比べたらへっちゃら!』
無邪気な笑顔を見せる朱羽。
何故かその笑顔が輝いて見えた。
湊sideEND