双姫 Ⅲ
「怪我は!?」
『してない!してないから離れろー!!!』
窒息死するわ!
力任せに抜け出そうとしたら
ズキッ!
『イダッ!!』
痛めた左足首に体重をかけてしまい、
激痛が走った。
「怪我してんじゃねぇーか!!
この馬鹿!ちゃんと手当したのか!?」
うるさいなぁ〜……。
「はい、そこまで〜♪
れーちゃんの大声廊下にまで響いてるよ?」
後ろを見ると知念、碧、真綺、颯真が
呆れ顔でこっちを見ていた。
『なんでここに?蒼月と亜蓮は??』
バタバタバタバタッ!!
「おねぇちゃーーん!!」
「あれぇ〜?蓮斗達のが早かったみたいだね♪」
遅れて二人も病室に駆け込んで来た。
「騒々しい見舞いだな。」
『賑やか過ぎるよ……。』
そして、まだ離してくれないんですか?