双姫 Ⅲ
「それで、なんでこんな事になったんだ?」
私と湊を交互に見ながら険しい顔をする蓮斗。
『信号で私達だけが引っかかって、
亜蓮達とはぐれたんだけど……。』
「そっから付き纏われて、
曲がった先でドーンと横から突撃された。」
まさか横から来るなんて思わないよね!?
『湊の怪我は私を庇ったから。
その後に知らない男達が来て、
拉致られそうになったから返り討ちにした。』
「おねぇちゃんやるぅ〜♪」
「おい、拉致られそうになったのか?」
『狙いは私だった。
「男は片付いたな」って言ってたから。』
「あげちゃんを狙うって事は
『双神』の姫って思われたかもね!」
えー……蒼月はそうだけど私は違くない?
「他には何か言ってなかったの?
湊は??」
「俺は意識失う寸前だったから
あんまし覚えてない。
朱羽がバイク運転してここに連れて来た事は
覚えてっけどさ。」
「「「「「バイク!!??」」」」」
もう二度と運転したくないです。