双姫 Ⅲ
「これはどうしたらこうなったのかな?」
靴下をズラして見せたら
柏羅先生は少し眉を寄せながら問う。
『これは……。』
本当の事言ったら心配されちゃうよね?
『バイクで転倒して捻りました。』
一応は合ってるよね?
「……ハァ…玲くんの影響で危ない事する友達と
仲が良いからね。
朱羽ちゃんが怪我したのもそれが原因だろ?」
「……。」
先生の言葉で蓮斗が俯く。
『皆のせいじゃないです!
湊も助けてくれて、良い人達です!!』
柏羅先生は暴走族を良く思ってないみたい。
でも、皆を否定されたみたいで
少し悲しくなった。
「…そうか。
朱羽ちゃんなら
そう言ってくれると思ってたよ。」
ニコりと先生が笑った。