双姫 Ⅲ
「……嘘じゃねぇーんだな。」
落ち着かせるように私の震える手を握る蓮斗。
でも、その表情は少し複雑そうな顔。
『蓮斗、碧はどうなるの……?』
「…碧を倉庫に呼び出す。
先ずはアイツに事の詳細を聞く。」
「問題はその後だけどねぇ〜?
朱羽と蒼月が言った通りなら、
碧は『樺沢組』『神崎組』だけじゃなく
僕ら『双神』を裏切った事になる。」
二人は『双神』を支える総長と副総長。
「筋を通さねぇとな……。」
蓮斗と亜蓮からは迷いは消えていた。