双姫 Ⅲ
攫われた友人
颯真side
「……うッ…………。」
俺、どうなったんだ?
確か…後ろから激しい痛みが走って……。
「起きたか、小僧。」
「アンタは!!」
意識を失う直前に見た男が
椅子に座って俺を見ていた。
「俺になんの用だ。
なんでこんな事をする!!」
「あまり騒ぐな…弱い奴程よく吠える。
お前は大事な人質なんだからな。」
そうだ、弱いから捕まった。
「クソッ……!!」
俺のせいで誰かの足枷になるなんて。
弱い自分が情けなかった。
颯真sideEND