双姫 Ⅲ


蓮斗side


「朱羽!蒼月!!」


男の元へ行こうとする二人を止めようとする。


「動くな!!動けば首を切る!」


『蓮斗、大丈夫だから…動かないで。』


怖い筈なのに笑う朱羽。


「亜蓮も…動いちゃ駄目だからね〜…?」


「蒼月ッ!蓮斗、僕らは何も出来ないの!?」


「あげちゃん!せーちゃん!!」


「颯真さえ助け出せればッ!」


「もう、どうする事も出来ないの……?」


どうすれば良い。
どうすれば颯真も朱羽も蒼月も助けられる。


「どうすればッ!!」


俺はただ拳を握り締める事しか出来なかった。


蓮斗sideEND


< 478 / 520 >

この作品をシェア

pagetop