双姫 Ⅲ
蓮斗side
「朱羽!蒼月!!」
男の元へ行こうとする二人を止めようとする。
「動くな!!動けば首を切る!」
『蓮斗、大丈夫だから…動かないで。』
怖い筈なのに笑う朱羽。
「亜蓮も…動いちゃ駄目だからね〜…?」
「蒼月ッ!蓮斗、僕らは何も出来ないの!?」
「あげちゃん!せーちゃん!!」
「颯真さえ助け出せればッ!」
「もう、どうする事も出来ないの……?」
どうすれば良い。
どうすれば颯真も朱羽も蒼月も助けられる。
「どうすればッ!!」
俺はただ拳を握り締める事しか出来なかった。
蓮斗sideEND