双姫 Ⅲ
ポタッ…
「あー!
れーちゃんがまーちゃん泣かした!!」
「え、俺のせい…なのか?」
「女を泣かすなんて最低だぞ。」
「せやから湊に言われたら終いやて(笑)」
「真綺♪これからよろしくねぇ〜♪♪」
温かい…。
でも、その温もりは
「え……『双神』なの?」
「あぁ、俺らは暴走族だ。」
憎い相手から貰ったものだった。
「……真綺?やっぱ、怖ぇか??」
「え?蓮斗達が??
全然、ちっとも怖くないよ!」
心の中では動揺してた。
まさか居場所となった場所が
あの『双姫』が居た所だったなんて。
黒い感情がざわめく。
私の出来た居場所が、
かけがえのない仲間が。
『双姫』によって得られた事が
信じられなかった。