双姫 Ⅲ
「もう少し時間かかるけど、
気長に待っててねぇ〜♪♪」
蒼空がそう言うと
カサブランカの花びらが一斉に舞い上がる。
「蒼空ッ!!」
おねぇちゃん、蒼空が『約束』守るからね♪
その言葉を最後に
前にも経験した光に包まれ、目を閉じた。
「しゅ……!」
類の声が聞こえる……。
また、心配掛けちゃった。
早く起きないとお仕置きされちゃう…?
「類……。」
「朱音ッ!」
ギュッ!!
泣いてるのか怒ってるのか分からない表情で
私を抱き締める類。
「もう!いきなり倒れたから
皆ビックリしたんだからね!?」
「真白……。」
真白の言い方から考えれば、
意識を失っていたのはほんの数分。
って事は前みたいに寝てたわけじゃない!
お、お仕置きはない…よね!?
「ところで、皆は?」
ここは診察室だろうか?
真白と類しか居ない。
「廊下に待たせてある!
あの人数じゃ入りきらないからね(笑)」
「それで、朱音が倒れた原因はなんだ?」
「それはねぇ〜?」
「「??」」
何故か二ヤつく真白。
でも、その訳は直ぐに分かった。
朱音sideEND