双姫 Ⅲ
「じゃあ、蒼月達が車で送迎されるのは…。」
『私達の為…??』
どんなに『徒歩が良い』と言っても
駄目だと許してくれなかった。
学校でセレブ扱いをされるのが嫌だったから
何度もお願いしたけど結局駄目だった。
「お前達は覚えていないだろうが
小さい頃に誘拐されそうになったんだ。」
「だから類と話し合って送迎するって決めたの。
その誘拐しようとした奴はボコボコにして
刑務所にブチ込んでやったわ♡」
は、母は強し…。
「怖がらせると思って言えなかった。
でも、逆に不安にさせちゃったみたいね…。」
私達は知らない所で守られていたんだ。