双姫 Ⅲ
「はい、手を出す!
無茶ばっかりするんだから!!」
真白さんが救急箱を持って、
お母さんの傷の具合を見ている。
「真白に言われたくない。
忠告したのに玲に喧嘩教わるなんて。」
「真白には素質があったんだよ。」
神田さんはしれっと答えた。
「んな事知ってるわ!
でも、わざわざ教える必要あった!?」
「やってみたら楽しかったよ♪」
「真白ぉ〜……。
お願いだから変質者を見付けても仕掛けないで!」
お母さんはどうしても真白さんに
喧嘩して欲しくないみたいで必死になっている。
「え?ここに来る途中に蹴り倒したよ♪♪」
反対に真白さんは褒めてと言わんばかりに
ニコニコと笑っている。
「……ハァ…駄目だこりゃ。」
手に負えなくてお母さんが諦めちゃった(笑)