双姫 Ⅲ


「あ〜らら(笑)
また類くんに黙ってモデルの仕事したの?」


「真白……。」


「前も内緒で行って酷い目に遭ったのにぃ。」


前は撮影中に乱入して、
そのまま家に連れ帰るという事件が起きた。

モデルが居なくなった
現場の慌てようが目に浮かぶ……。


『それにしても。』


「さっきよりも酷い事になってるよぉ。」


バタバタと倒れていくヤクザ達。


「弱っちいなぁ、全然手応えないじゃーん!
これでも組の傘下〜??」


ドゴッ!


「芦基師匠、また癖が出てるよぉ〜。」


バキッ!!


あの二人……恐ろしい。


「あー…あの二人益々ソックリになったわ。」


「芦基さんと燐くんって血が繋がってないのに
兄弟みたいに仲が良いよね〜。」


確かに櫻坂さんの事は知らなかったけど
芦基叔父さんは楽しそうに
「弟子が可愛い!」っといつも言ってた。

それが櫻坂さんだったんだ。


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