双姫 Ⅲ


『あ、また誰か加わった。』


「本当だぁ〜!」


「あの二人は私の息子♡
あれでも双子なのよぉ〜??」


……全く似てない。


「朱羽と蒼月は
『一卵性』だからソックリなのよ。

私と蒼空もソックリだったわ。」


懐かしそうに
蒼空叔母ちゃんを思い出すお母さん。


『蒼空叔母ちゃんの写真ってないの……?』


「……一枚も残ってないわ。

でも、一度生死をさ迷った事があって
「おねぇちゃんに生きて欲しい!」って
追い返されたわ(笑)」


「それって奇跡だぁ!!
…え!?生死をさ迷ったぁ!!??」


こう言った話が大好きな蒼月。


「もう、あの時は死んじゃうかと……グス…。」


「ちょっと、真白。昔の事で泣かないでよ……。」


「だって、私のせいで撃たれたんだからぁ!!」


「あぁ……な、泣かないでよ。」


うわーん!っと泣き出した真白さん。


『撃たれた……?』


" あれだけ入院すれば嫌いにもなるよ。 "


その言葉を思い出した。


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