双姫 Ⅲ
「お母さん!蒼月も手刀出来るよぉ♪」
ズルズルとヤクザを引き摺る蒼月。
「せ、蒼月……。」
『うわぁー何度見ても寒気がする。』
その笑顔は天使の皮を被った悪魔だ。
「は、離せぇ!!」
ヤクザも余程怖いのか声が震えている。
敵なのに同情します。
誰が見ても可哀想に…って思うと思う。
「じっとしといてねぇ〜?」
蒼月がヤクザの首根っこを掴む。
「せいや!!」
ドスッ!
ドサッ…
「ほら!出来たぁ♪」
「え、えぇ…見事なもんだわ……。」
『お母さん、顔が引き攣ってるよ。』
「よりによってなんで芦基に(泣)」
逆に芦基叔父さんじゃなくて、
紘叔父さんだったら良かったのかな(笑)