双姫 Ⅲ


『天空ッ!!』


いきなり野太い声が聞こえ、
確認すると天空がデカい男に捕まっていた。


「おねぇちゃん!天空がぁ!!」


「天空……!!」


これにはお母さんも蒼月も戸惑いを隠せない。
それだけじゃない、皆だって。


「テメェ…子供に手ぇ出しやがって。
恥ずかしいとも思わねぇーのかよ!!??」


紘叔父さんの顔が険しくなっていく。


「あ、あぁ……や、止めて…ッ……!」


『お母さん!?』


お母さんが崩れ落ちる様に床に座り込む。


「し、える……。」


『「ッ!!」』


そうだ、蒼空叔母ちゃんも
お母さんの目の前で殺されたんだ。


< 95 / 520 >

この作品をシェア

pagetop