初恋は叶わない
「ったく、しつこいなぁ」
めんどくさそうに手に取った瞳の奥が、
画面を見つめるうちに、
ふっと和らいだ。
「そうそう、レイナさんがさぁ、
オレのこと『シスコン』だって。
ひどいよな?」
そんなにやけて顔して言われても。
言ってることと、表情が一致してないよ。
「かりんだって年頃の女の子なんだから、
BFの一人くらい、いたって全然フツーだって。
そりゃぁそうだよな。
オレ…、なんか勝手にかりんの保護者、
みたいな気になって」
『保護者』だって。
そうだよね、わかってる。
わかっていても、何気ない一言が、
胸にグサグサ刺さった。
「…アイツと仲良さそうにしてるの見たら、
どういうわけかヤな気分でさ。
ちょっとイジメたくなったっつーか。
マジゴメン、やりすぎた」
え?
今、なんて?
修ちゃんは、照れくさいのか、一度もこちらを見ないまま。
私をそっと、自分の上から退かせると、
頭を軽く、ぽんぽんと叩いた。
ズルイなぁ。
何で最後にそんなこと言うの?
私は単純だから、
打ちのめされた気持ちも、それだけでカンタンに、
浮上させることができちゃう。
今、修ちゃんの口から出た言葉で、バカみたいに喜んじゃってる。
めんどくさそうに手に取った瞳の奥が、
画面を見つめるうちに、
ふっと和らいだ。
「そうそう、レイナさんがさぁ、
オレのこと『シスコン』だって。
ひどいよな?」
そんなにやけて顔して言われても。
言ってることと、表情が一致してないよ。
「かりんだって年頃の女の子なんだから、
BFの一人くらい、いたって全然フツーだって。
そりゃぁそうだよな。
オレ…、なんか勝手にかりんの保護者、
みたいな気になって」
『保護者』だって。
そうだよね、わかってる。
わかっていても、何気ない一言が、
胸にグサグサ刺さった。
「…アイツと仲良さそうにしてるの見たら、
どういうわけかヤな気分でさ。
ちょっとイジメたくなったっつーか。
マジゴメン、やりすぎた」
え?
今、なんて?
修ちゃんは、照れくさいのか、一度もこちらを見ないまま。
私をそっと、自分の上から退かせると、
頭を軽く、ぽんぽんと叩いた。
ズルイなぁ。
何で最後にそんなこと言うの?
私は単純だから、
打ちのめされた気持ちも、それだけでカンタンに、
浮上させることができちゃう。
今、修ちゃんの口から出た言葉で、バカみたいに喜んじゃってる。