初恋は叶わない
修ちゃんが謝るなんて、
ホント、ありえない。
でも、それよりもっとありえないのは、
修ちゃんがヤキモチやいてくれたかもしれない、
ってことで。
中途半端に期待させるから、
何度も打ち消したはずの感情が、
溢れ出して止まらない。
私だって、同じだもん。
ずーっと前から、ヤな気分なんだから!
修ちゃんがレイナさんの話するの聞くのも、
海で仲よさげにしてるの見てるのも。
そもそも、修ちゃんが先に言ったのに!
『お嫁さん』にしてくれるって!
言いたいことが頭の中でグルグル渦を巻いている。
でも言えない。
言ったら全部終わっちゃうってわかってるから。
ガマンした言葉の代わりに、
のどの奥から熱いモノが込み上げてくる。
「謝ってんだから、泣くなよー」
困ったような修ちゃんの声がする。
『泣いてないよ』
そう言おうとしたけど、
声を出したら、泣きそうなことに気が付いて
慌てて首を横に振る。
「今日のは全面的にオレが悪かった。
だからさぁ、頼むから泣かないでくれよ。
かりんに泣かれると、オレ、
マジでダメなんだって…」
泣いてないって言ってるのに。
繰り返し首を振る私の髪を、
よしよしと撫でてくれる。
まるで子供の頃みたいに。
その手にふいに引き寄せられて、
こらえていた涙が、
Tシャツの生地に吸い込まれていった。
ホント、ありえない。
でも、それよりもっとありえないのは、
修ちゃんがヤキモチやいてくれたかもしれない、
ってことで。
中途半端に期待させるから、
何度も打ち消したはずの感情が、
溢れ出して止まらない。
私だって、同じだもん。
ずーっと前から、ヤな気分なんだから!
修ちゃんがレイナさんの話するの聞くのも、
海で仲よさげにしてるの見てるのも。
そもそも、修ちゃんが先に言ったのに!
『お嫁さん』にしてくれるって!
言いたいことが頭の中でグルグル渦を巻いている。
でも言えない。
言ったら全部終わっちゃうってわかってるから。
ガマンした言葉の代わりに、
のどの奥から熱いモノが込み上げてくる。
「謝ってんだから、泣くなよー」
困ったような修ちゃんの声がする。
『泣いてないよ』
そう言おうとしたけど、
声を出したら、泣きそうなことに気が付いて
慌てて首を横に振る。
「今日のは全面的にオレが悪かった。
だからさぁ、頼むから泣かないでくれよ。
かりんに泣かれると、オレ、
マジでダメなんだって…」
泣いてないって言ってるのに。
繰り返し首を振る私の髪を、
よしよしと撫でてくれる。
まるで子供の頃みたいに。
その手にふいに引き寄せられて、
こらえていた涙が、
Tシャツの生地に吸い込まれていった。