儚い瞳の守り人


ここは守り人の審査会。

ここで言う『守り人』というのは龍人という特別な人間を守る職業のことで、年齢の規定はない。


危険な状況に立たされることの多い守り人の審査には並大抵の身体能力と精神力では受からないので、年齢に制限がないことは支障をきたさない、というのが建前だが出来るだけ若く有能なやつをとって長くこの仕事を続けさせたいのだろう。


その願いは惜しくもほとんど叶えられていないに等しいが。


実際、今ここで辞めていく2人の代わりを探す審査会が行われている。



『左から順に』と中麻が言うと、一番端にいた体育会系を通り越してアスリートのような身体つきをした男が立ち上がった。


やっぱり見たことねーな。

一次審査には何かの大会で優勝したなど、大々的にメディアに報道されてるような人物は通過できないようになっている。


それは一次審査の対象が国民には内密にされている警察庁の付属機関、特別危険人物警察本部があくまで秘密裏に審査をするからだ。


そうは言ってもこの御時世ネット検索をすれば、ここにいるほとんどの人物は出てくるだろう。

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