儚い瞳の守り人


「……わたしたちの守り人、辞めることになったの」

「え、わたしたちの…って山下兄弟?」

「そう」


鷹姉と亜紀兄の第一守り人、山下兄弟は血の繋がった兄弟。


わたしも可愛いと思ってしまうぐらいのえくぼがキュートな笑顔を持つ弟の山下 真緒(ヤマシタマオ)は鷹姉、クールで何があっても表情を殆ど変えない冷酷そうにも見えるお兄さんの山下 理緒(ヤマシタリオ)は亜紀兄。


性格も顔も違うけれど、列記とした兄弟で、年齢は多分鷹姉や亜紀兄と同じくらいかそれより少し上ぐらいだ。


「2人とも?」

「うんそうみたい…理由も聞いたんだけど教えてくれなくて。説得しようとも思ったんだけど事情があったのなら悪いなって思ったし…」


鷹姉は沈んだ顔で、お酒をチビチビと飲み始めた。


萊が昨日今日行ってたのはその2人の代わりの守り人探す審査会だったんだ。


でも2人はどうして辞めるんだろう。

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