儚い瞳の守り人
この部屋に着くまでに見かけた人は男の人だけで、主にわたしたちと同じ年ぐらいのガラの悪そうな人ばかり。
噂をするようにわたしたちを見ては、どことなく内輪で盛り上がっているような気もした。
まぁ……遠巻きに噂されるのは、眼帯のこともあったし日常茶飯事。
眼帯の下は実はグロテスクなことになってるんじゃないか、なんてクラスメイトに噂されたのも記憶に新しい。
なんて思い出すと虚しくなるけど。
わたしたち3人と長が向かい合わせになって座った。
長がお茶が出るのを待ってじっとしていると、正座している鷹姉がムズムズしだして、堪え切れなくなったのか前に乗り出しながらも遠慮がちに聞く。
「あの、ここは何をしているところなんでしょうか?」
「萊斗からは……聞ける状態じゃないな。ーーここは無双会。ざっくり言うと不良たちを善良に育てるための溜まり場だな」
「やっぱり…」
思わず口からでてしまった言葉は、口に手を当ててももう遅い。