儚い瞳の守り人


でも知り合いってことは関わってるってことだよね。


萊は真面目だけど、たまにわたしとは違う世界にいるんじゃないかって思うくらい怖い顔をしている時があるから。なんとなく想像は出来てしまう。


わたしの知らないところで、お酒飲んだり煙草吸ったり、コンビニの前でたむろったり日頃の鬱憤ばらしのように色んな悪いこと……してるのかな。


いやでもでも‼︎萊に限って……そんなことは。

「ぶっ」


色々考えを巡らせていると外からたまらなくなって吹き出したような音が聞こえた。


よく見ると、戸の隙間が若干だが空いていた。


「あいつら…」

長が勢いよく開けると、そこには沢山のヤンキー?たちが聞き耳を立てていたのか集まっている。


「いやっこれはそのっ。萊斗さんのお嬢がどういう人なのかなぁ…とか……」

『すんません‼︎』


口を揃えて逃げていった沢山の人の中で1人だけ爆笑しながらそこに立ったままの人がいる。

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