儚い瞳の守り人


落ち着いたスーツを着た黒髪のストレートの綺麗な女の人。

猫目で、メイクのせいなのか目力が強く、思わず目が合いそうになったのを下に逸らしてしまった。


スカートではなく、動きやすいようなパンツ姿のできる女って感じの人。



「彼女は須藤 奏愛(スドウ カナメ)。この会の唯一の女性であり、ついこの間来た新入りだ」

「よろしくお願いします」


頭を深々下げた女性はこちらもつい頭を下げてしまうくらい丁寧な人だった。


「奏愛もここにいなさい」

「はい」

そして話は続く。


「何があったか話せるか?」


亜紀兄が考えるように少し間が空いた後、話し始める。

「……萊斗から聞いているかは分かりませんが俺たちは狙われやすい境遇なんです。突然襲撃があって得体の知れない何かに命を狙われました。

それが何なのかは分かりません。萊斗ならもしかすると何か知ってるかもしれませんが…」


亜紀兄は上手い具合に龍人のことは隠しながら話す。


でも何に追われてたか亜紀兄たちは、本当に知らないのだろうか。

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