わたしの意地悪な弟
わたしの妹にからかわれる弟
 期末テストが終わると、三者面談もあるが一気に夏休みモードになる。

 学校も午前中で終わり、朝から夕方まで学校に通う高校生にはしばしの休息の時だ。

 樹は余裕でこの高校に入ったこともあってか、中間だけではなく、期末テストとも、申し分のない成績だった。

 わたしの成績は中間テストよりは挽回したものの、人並み程度で、学年トップクラスとはかけ離れている。

 それだけならよかったが、樹に親に見せようとした成績表を奪われ、バカにされてしまうという屈辱的な経験をしてしまった。だから、二学期のテストはもう少し頑張ろうと心に誓った。

 少しずつ友人たちとの会話にも夏休みの遊びの予定が増えてくる。

 それは年の近い妹を持つわたしもそうだ。

「花火に行かない?」

 日和は笑顔で学校から帰宅したわたしと樹を誘ってきたのだ。

「いいよね。お姉ちゃん」

「いいけど」

 わたしの言葉に、日和は納得したように首を縦に振る。

「三人で行くか、誰か誘うかな」
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