わたしの意地悪な弟
「今まで樹君と一緒に行って、一番楽しかった場所に行ってみたら?」
「楽しかった場所?」
そう問いかけて腕を組む。そのとき思いついたのが、わたしの家から歩いて三十分くらいの場所にある動物園だ。植物園と併設されていて、小学校の遠足でも何度か足を踏み入れたことがある。
動物や植物を見るのはわりと好きで、あまり乗り物に乗るのが好きでないため、遊園地にはあまりいい思い出がなかったのだ。
家族で何度も行ったことがあるし、両親の再婚前にもお母さんに連れられ、樹とわたし、日和の四人で行ったこともあった。
「動物園かな」
「だったらそれでいいんじゃないかな」
「でも、わたしが決めていいのかな」
「樹君が決めろと言って、千波の好きな場所なら、反対する理由はないでしょう? 久しぶりにいくのは懐かしいかもよ」
そんなものなんだろうか。
だが、懐かしいと言われた気持ちはわかる気がしたし、その思いでの場所に行ってみたいという気持ちがあったため、樹に聞いてみることにした。
「楽しかった場所?」
そう問いかけて腕を組む。そのとき思いついたのが、わたしの家から歩いて三十分くらいの場所にある動物園だ。植物園と併設されていて、小学校の遠足でも何度か足を踏み入れたことがある。
動物や植物を見るのはわりと好きで、あまり乗り物に乗るのが好きでないため、遊園地にはあまりいい思い出がなかったのだ。
家族で何度も行ったことがあるし、両親の再婚前にもお母さんに連れられ、樹とわたし、日和の四人で行ったこともあった。
「動物園かな」
「だったらそれでいいんじゃないかな」
「でも、わたしが決めていいのかな」
「樹君が決めろと言って、千波の好きな場所なら、反対する理由はないでしょう? 久しぶりにいくのは懐かしいかもよ」
そんなものなんだろうか。
だが、懐かしいと言われた気持ちはわかる気がしたし、その思いでの場所に行ってみたいという気持ちがあったため、樹に聞いてみることにした。