わたしの意地悪な弟
樹が女の子に告白され、断った、と。その時、その女の子が誰か好きな人がいるのかと聞いてきたらしい。
樹はこともあろうに、好きな相手はいないが、わたしが嫉妬するから誰とも付き合わないという以前噂を流していた少女たちがある意味喜びそうなことをさらっと言ったようだ。
それを冗談と大半は捉えたようだが、一部の生徒が本気にし、こうしてわたしを見世物にしているというのが現状のようだ。
放課後、樹に文句を言おうとは思っても、ふつふつと不満が募る。
「最近、すっかり樹君と仲良くなったよね」
それでも気持ちを取り直し、お弁当のおにぎりを口に運んだ時、予期せぬ言葉がわたしの耳に届いた。
発言者は亜子だ。
「まあ、仲はいいよ」
樹にいらつきがあるが、その言葉を否定する気はしなかったのだ。
それとこれとは別問題なのだ。
「そのうち二人が付き合っちゃったりしてね」
わたしはちょうど口の中に入れたおにぎりの影響でむせ返る。
「亜子」
樹はこともあろうに、好きな相手はいないが、わたしが嫉妬するから誰とも付き合わないという以前噂を流していた少女たちがある意味喜びそうなことをさらっと言ったようだ。
それを冗談と大半は捉えたようだが、一部の生徒が本気にし、こうしてわたしを見世物にしているというのが現状のようだ。
放課後、樹に文句を言おうとは思っても、ふつふつと不満が募る。
「最近、すっかり樹君と仲良くなったよね」
それでも気持ちを取り直し、お弁当のおにぎりを口に運んだ時、予期せぬ言葉がわたしの耳に届いた。
発言者は亜子だ。
「まあ、仲はいいよ」
樹にいらつきがあるが、その言葉を否定する気はしなかったのだ。
それとこれとは別問題なのだ。
「そのうち二人が付き合っちゃったりしてね」
わたしはちょうど口の中に入れたおにぎりの影響でむせ返る。
「亜子」