少女は無害な破壊神
偵察に行っただけなのに助けられた件。
ここは………どこだ?



『我等神々の神聖なる場所』



俺は……誰?



『名もなき神。我等と同じ神聖なる生き物』



この紙に書かれてる髪の長いやつは誰?



『下等な生き物、人間』



ふぅん…………








目が覚めたら、そこはなんともきらきらした場所だった。


ここがどこで、自分は誰で、何故目が覚めたのか。なんにも分からない。



聞いたことに淡々と応えてはくれるけど、それだけだった。




一際きらきらした人が俺に近付いてくる。


あ、人じゃなくて神か。




……神って、何?




『よくぞ生まれた。新たなる光よ。そなたは我等と同じく使命を持つ者』



……しめいって?



『そなたは粛清の下神。世の規律を正す神だ』



………しゅくせい?きりつ?意味が分からない言葉ばかりだ。



『そこでさっそく仕事だ。粛清の下神よ、この娘を抹殺せよ』





神として生まれたばかりの俺に課された初めての仕事は、あまりにも重いものだった。





そのときのあいつらの切羽詰まった顔を忘れたことはない。




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