キミはまぼろしの婚約者
どこで歯車が狂ってしまったのか、それは今でもわからない。
ただ、中学二年の冬頃から、律からの連絡が来なくなったことはたしかだ。
律は私より先にスマホを手に入れていた。
私もようやくスマホを持たせてもらえて、その番号やアドレスを送っても何の返信もなく。
電話を掛けても、出てくれることは一度もなかった。
いったいどうしてなのかわからなくて、懲りずに手紙を送ってみたりもしたけど、案の定何の反応もない。
律の家にも電話を掛けてみたけれど、その時出たのはえっちゃんで。
『律は今、部活に行ってていないんだよ。ごめんね』と、申し訳なさそうに言われた。
とりあえず、律は元気でやっているということは知れたけれど、気持ちは重く沈み込むばかり。
こうなってしまうと、私に考えられる原因はひとつだけだ。
律には、他に好きな人ができたんじゃないか──。
不安で、寂しくて、考えれば考えるほど胸が張り裂けそうだった。
キョウやありさに相談したけれど、連絡が取れないのはキョウも同じだったようで、ますます私の疑心は濃くなる。
ふたりは一生懸命励ましてくれたのに、私の心はずっと塞いだままだった。
ただ、中学二年の冬頃から、律からの連絡が来なくなったことはたしかだ。
律は私より先にスマホを手に入れていた。
私もようやくスマホを持たせてもらえて、その番号やアドレスを送っても何の返信もなく。
電話を掛けても、出てくれることは一度もなかった。
いったいどうしてなのかわからなくて、懲りずに手紙を送ってみたりもしたけど、案の定何の反応もない。
律の家にも電話を掛けてみたけれど、その時出たのはえっちゃんで。
『律は今、部活に行ってていないんだよ。ごめんね』と、申し訳なさそうに言われた。
とりあえず、律は元気でやっているということは知れたけれど、気持ちは重く沈み込むばかり。
こうなってしまうと、私に考えられる原因はひとつだけだ。
律には、他に好きな人ができたんじゃないか──。
不安で、寂しくて、考えれば考えるほど胸が張り裂けそうだった。
キョウやありさに相談したけれど、連絡が取れないのはキョウも同じだったようで、ますます私の疑心は濃くなる。
ふたりは一生懸命励ましてくれたのに、私の心はずっと塞いだままだった。