キミはまぼろしの婚約者
「小夜、大丈夫!?」
「あ、うん、全然! 本当に話し掛けられただけ。ありがと」
心配そうに私の肩に触れるありさに笑い返した。まぁ、びっくりしたけどね。
よかった~と安堵の笑みを浮かべるありさの横で、キョウは辺りを見回して言う。
「律はどこ行ってんの?」
「トイレ。もう戻ってくると思うんだけど……」
「タイミング悪いな」
そうだね……律がいれば絶対平気だったのに。
なんて、どうしようもないことを思って苦笑を漏らした。
「それより、お化け屋敷はどうだった?」
気分を変えて話を振ると、ありさは目を開いて話し出す。
「結構怖かったよ! この人、平気な顔してめっちゃ手汗かいてんの」
「お前は驚きすぎてオバケ殴ってたよな」
相変わらずおかしなふたりに笑いながら、律が戻ってくるのを待った。
──しかし。
それから5分ほど待っても彼は来ない。
さらに5分が経ってしまい、さすがに心配になってきた。
「あ、うん、全然! 本当に話し掛けられただけ。ありがと」
心配そうに私の肩に触れるありさに笑い返した。まぁ、びっくりしたけどね。
よかった~と安堵の笑みを浮かべるありさの横で、キョウは辺りを見回して言う。
「律はどこ行ってんの?」
「トイレ。もう戻ってくると思うんだけど……」
「タイミング悪いな」
そうだね……律がいれば絶対平気だったのに。
なんて、どうしようもないことを思って苦笑を漏らした。
「それより、お化け屋敷はどうだった?」
気分を変えて話を振ると、ありさは目を開いて話し出す。
「結構怖かったよ! この人、平気な顔してめっちゃ手汗かいてんの」
「お前は驚きすぎてオバケ殴ってたよな」
相変わらずおかしなふたりに笑いながら、律が戻ってくるのを待った。
──しかし。
それから5分ほど待っても彼は来ない。
さらに5分が経ってしまい、さすがに心配になってきた。