mermaid princess~人魚姫の恋~
「…海斗くん」
「どうした?」
と言って私の頭を撫でる。
優しい瞳。
大好きな温もり。
上原さんの言葉が、頭の中をよぎる。
その言葉が頭の中をよぎった瞬間、私は海斗くんの手を振り払った。
「莉奈さん」
「…優しくしないで」
「え?」
「…海斗くんが私に優しくしてくれるのは、芸能人だからでしょう?
なら、もう止めて…」
そんな優しさ虚しいだけだから。
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