mermaid princess~人魚姫の恋~
「…海斗くん」
「莉奈」
「ありがとう。同情でも嬉しい」
「え?」
「私は海斗くんの事が好き。
海斗くんが私の事、好きじゃなくても。
だから優しくされて嬉しかっ…」
最後までいい終わらないうちに、海斗くんの人差し指が私の唇に触れた。
不思議そうな表情で、私を見つめる。
「…俺がいつキライって言った?」
「え?」
「俺は朝比莉奈が芸能人だから、優しく接した訳じゃないよ」
「…海斗くん」