キスを教えて
「は?わけわかんねー」
苦笑いをして私を見た。
あぁ、やっぱりだめ!
爽音に小さく手をふり、飛鳥を引っ張った。
「き?」
飛鳥がいきなり声を出した。
「き?」
「だから、“き”の続きは?」
「だから“キャラ”」
「キャラ・・・我慢してるよ?」
「は?」
わけわかんない。
「理性押さえるのに精一杯。」
―ドキッ!
「理性、飛ばしていい?」
・・・は?
飛鳥の顔が近づく。
「いや、ダメっ!押さえて」
飛鳥の胸板をおした。
「・・・もういい」
ズキッ
早足で飛鳥は、家に帰った。
「飛鳥ッ!待って」
それでも届かない声。
「違うのぉ・・。」
それでも届かない声。