金髪碧眼王子様!?



私の期待を裏切って話しかけてきた奴が数人。

何で?
こんな地味でダサい奴に話しかけてくるの?
しかも、小説読んでんだよ?
意味わかんないわ。

「真城さん、何の本読んでるの?」
「真城さんちょっと眼鏡外してみてよ。」
「おいおい、お前ら、そんなに一気に質問したら転校生困っちゃうだろ?なぁ?」

なぁ、とか馴れ馴れしく言われても、それこそ困る。

「えーっと…」
「あ、私、宮崎 瀬奈っていうの。こっちが滝沢 明里で、この子が世良 真弓。」
「んで、この俺が笹川 晃。よろしく、転校生ちゃん。」

何でよりによってこの系統の奴らな訳?
思わず素が出ちゃいそうじゃん。
ツッコミどころ満載すぎて、楽しくなっちゃうじゃんよ。

「あ、よろしくお願いします…えっと、私、この本読んじゃいたいので…。」

そういうとあからさまにノリ悪いわ、この子、みたいな顔をして他所に行った。
何か、懐かしいな。
まだそれほど経っていないというのに。




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