ドSな生徒会長に捕まりました
「……っなにすんですか!離してください……っ!離せぇっ!」
「やだ。離さない……」
ふいに耳元で聞こえた低い声に、身体がぞくっと震えた。
「ほんと……っ、なんなんですかいきなり……っ。
もういいじゃないですか、こんなダメな私じゃなくても……!
いくらでも役に立つ子はいるはずなのに……っ。
なんでそこまで私なんかにこだわって……っ!」
恥ずかしさをかき消すように、早口で。
「私なんかじゃ……っ、なくても……ぉ」
自分で自分のことをひどく言っときながら、悲しくなって、涙があふれる。
そうだよ。私なんかじゃ……ダメな私なんかじゃなくても、いいじゃんか……。