早朝のシンデレラ
初めての世界
「シンデレラは、王子様と恋に落ちるのです…………」
私、未来山愛美。
暗い暗い塔の中で、幼い頃読んでもらった、私が大好きなお話『シンデレラ』の中でも特に好きな場面を口に出した。
私以外に誰も居ない塔。
やはり、その1文は山びこのように響く。
シンデレラは、灰かぶりという意味。
見た目は汚く、灰をかぶっていても、心は透き通った水のように綺麗で純粋。雑じり気がない。
そんなシンデレラは、私の憧れの人。
憧れというより、私のなりたい人。
私もシンデレラのような恋をしてみたい。
1度だけでいいから塔の外に出てみたい。
そして…
1度だけでいいから、両親に愛されたい。
そんな願いを、私は口にもせず、ところどころに穴が空いているベッドに身を投げ、夢の世界へと入っていったのでした…
私、未来山愛美。
暗い暗い塔の中で、幼い頃読んでもらった、私が大好きなお話『シンデレラ』の中でも特に好きな場面を口に出した。
私以外に誰も居ない塔。
やはり、その1文は山びこのように響く。
シンデレラは、灰かぶりという意味。
見た目は汚く、灰をかぶっていても、心は透き通った水のように綺麗で純粋。雑じり気がない。
そんなシンデレラは、私の憧れの人。
憧れというより、私のなりたい人。
私もシンデレラのような恋をしてみたい。
1度だけでいいから塔の外に出てみたい。
そして…
1度だけでいいから、両親に愛されたい。
そんな願いを、私は口にもせず、ところどころに穴が空いているベッドに身を投げ、夢の世界へと入っていったのでした…