社内恋愛症候群~クールな上司と焦れ甘カンケイ~
「まぁ、調子にのったバツだね。あっ……朔ちゃんの烏龍茶きたよ」
「ありがとうございます」
「じゃあ、お疲れ様!」
カチンとグラスを合わせて、汐里さんとふたりでもう一度乾杯した。
「でも、衣川課長かっこよかったね〜」
汐里さんが先ほどのことを思い出したように話し始めた。
「自分にも他人にも厳しいけど、間違ったことは言わないし。なによりも仕事が出来る男ってかっこいいね。思ってたよりもずっと色々気が遣える人みたいだし。いいな〜一課は」
「汐里さん……聞こえちゃいますよ」
「あっ、そうだね。この話はまた今度。美味しいイタリアンお客さんに教えてもらったの。今度貴和子さんと三人で女子会しよう」
「いいですね。夜、三人で飲みに行くの久しぶりだから楽しみです」
周りにいた人と色々と話をしているとあっという間におひらきの時間になった。
居酒屋から出てバラバラと二次会へとみんなが流れるころになって、実は結構酔っ払っていることに気がついた。
座敷で立ち上がったときには平気だと思ったのに、トイレへいって座るとなかなか立ち上がれなかった。