社内恋愛症候群~クールな上司と焦れ甘カンケイ~
「これなんですが、先月の営業施策の値段になってるんですが、いいんでしょうか?」
確か、先月に限り値段が違っていたはずだ。しかし今日はすでに月が変わってしまっている。そうなるとこの値段で受注処理を行って良いのか判断に迷う。
「あぁ、それに関しては深沢部長の裁量でOKをもらっているからこのままでいい」
たしかにこの案件については、本来ならば先月に契約をする予定だったものだ。
「分かりました。ではこのまま処理を進めていきます」
「あぁ。しかしよく気がついたな。この調子で頑張れよ」
「はい」
褒められたっ!
ついつい嬉しくて顔がにやけそうになる。下を向いて奥歯を噛みしめ、緩む頬をなんとか隠した。
決して優しい言葉ではない。上司として部下にかけるごく普通の言葉だ。
最近になってようやく評価してもらえるようになった。
それまでは目も当てられないほど叱られていたのだけれど……。
「河原さーん!」
「はい」
勢いよく席を立ち、手招きしている相手の元へと急いだ。
入社して三年目。元気とやる気だけではすまなくなってきていることは、わかっている。けれどそれを失くしてしまってはいけないということも同時に教えてもらった。
自分らしく仕事ができるこの環境に感謝して、仕事に取り組んだ。
確か、先月に限り値段が違っていたはずだ。しかし今日はすでに月が変わってしまっている。そうなるとこの値段で受注処理を行って良いのか判断に迷う。
「あぁ、それに関しては深沢部長の裁量でOKをもらっているからこのままでいい」
たしかにこの案件については、本来ならば先月に契約をする予定だったものだ。
「分かりました。ではこのまま処理を進めていきます」
「あぁ。しかしよく気がついたな。この調子で頑張れよ」
「はい」
褒められたっ!
ついつい嬉しくて顔がにやけそうになる。下を向いて奥歯を噛みしめ、緩む頬をなんとか隠した。
決して優しい言葉ではない。上司として部下にかけるごく普通の言葉だ。
最近になってようやく評価してもらえるようになった。
それまでは目も当てられないほど叱られていたのだけれど……。
「河原さーん!」
「はい」
勢いよく席を立ち、手招きしている相手の元へと急いだ。
入社して三年目。元気とやる気だけではすまなくなってきていることは、わかっている。けれどそれを失くしてしまってはいけないということも同時に教えてもらった。
自分らしく仕事ができるこの環境に感謝して、仕事に取り組んだ。