社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
隣でポケットに手をいれたまま、機嫌よく歩く成瀬に聞いてみる。
「ねぇ、朔ちゃんと衣川課長ふたりにしたけど、大丈夫かな?」
「んー? 大丈夫ってどういうことだ。衣川さんならちゃんと朔乃ちゃん送り届けるだろう」
まぁ、確かにそうか。
私の目から見ても、衣川課長は朔ちゃんを部下として評価しているし大切に育てている。だからきっと心配なんだろう。
「『飲みすぎだ!』とかなんとか、お説教されなきゃいいけど」
「まぁ、たぶんされるだろうな。可愛そうに朔乃ちゃん……お前なら叱られ慣れてるから全然平気だろうけど、あの子繊細そうだもんな」
成瀬のその言葉に、一瞬眉間に皺をよせた。
成瀬が朔ちゃんを可愛いというのは、いつものことだ。きっと朔ちゃんみたいな子がタイプなんだろう。
成瀬は時々冗談交じりにデートに誘ったりしているけれど、もし朔ちゃんがOKしたら、本当にふたりはデートするんだろうか。
ふとそんなことを考えて、頭を振って嫌な想像を追い出した。
今日は成瀬のお祝いだ。変なことは考えずにおこう。
色々思い悩む私と、鼻歌混じりでご機嫌な成瀬は雑踏渦巻く繁華街を肩を並べて、二次会へと向かったのだった。
「ねぇ、朔ちゃんと衣川課長ふたりにしたけど、大丈夫かな?」
「んー? 大丈夫ってどういうことだ。衣川さんならちゃんと朔乃ちゃん送り届けるだろう」
まぁ、確かにそうか。
私の目から見ても、衣川課長は朔ちゃんを部下として評価しているし大切に育てている。だからきっと心配なんだろう。
「『飲みすぎだ!』とかなんとか、お説教されなきゃいいけど」
「まぁ、たぶんされるだろうな。可愛そうに朔乃ちゃん……お前なら叱られ慣れてるから全然平気だろうけど、あの子繊細そうだもんな」
成瀬のその言葉に、一瞬眉間に皺をよせた。
成瀬が朔ちゃんを可愛いというのは、いつものことだ。きっと朔ちゃんみたいな子がタイプなんだろう。
成瀬は時々冗談交じりにデートに誘ったりしているけれど、もし朔ちゃんがOKしたら、本当にふたりはデートするんだろうか。
ふとそんなことを考えて、頭を振って嫌な想像を追い出した。
今日は成瀬のお祝いだ。変なことは考えずにおこう。
色々思い悩む私と、鼻歌混じりでご機嫌な成瀬は雑踏渦巻く繁華街を肩を並べて、二次会へと向かったのだった。