社内恋愛症候群~イジワル同期の甘い素顔~
「それより成瀬さんと言えば、受付の女の子が結構本気で狙ってるって言ってたの聞いたんだ」
いくらか声が小さくなった。声を潜めたつもりだろうけど、ここまでしっかり聞こえている。
「え? でも成瀬さんって大学のときからずっと彼女がいるよね?」
「うん。でもそれでも構わないって。まぁ、あのルックスで出世頭だしわからないでもないけど。あっ、そろそろ行こう。遅れちゃう」
「うん」
ふたりが出て行くヒールの音が聞こえた。早くここから出ないといけない。そう思うけれど苛立ちでうまくいかない。
「なんかもう、全部ヤダ」
ポソリとつぶやいて、もう一度天井を見上げた。
いくらか声が小さくなった。声を潜めたつもりだろうけど、ここまでしっかり聞こえている。
「え? でも成瀬さんって大学のときからずっと彼女がいるよね?」
「うん。でもそれでも構わないって。まぁ、あのルックスで出世頭だしわからないでもないけど。あっ、そろそろ行こう。遅れちゃう」
「うん」
ふたりが出て行くヒールの音が聞こえた。早くここから出ないといけない。そう思うけれど苛立ちでうまくいかない。
「なんかもう、全部ヤダ」
ポソリとつぶやいて、もう一度天井を見上げた。