今夜、君にラブロマンスをささげよう。
だって、志月さんを押し倒したのが昨日の今日だもん。
学園のおかしな風習で、わたしは志月さんとお付き合いすることになってしまった。
相手の人は勉強もトップクラスで、運動ーーというか、主に弓や剣道といった武術が得意なとっても人気がある二つ年上の先輩。しかも生徒会の会長さんで学園長のお孫さん。
わたしってばよりによって今まで浮いた話のひとつもなかった武術が得意な硬派な先輩を押し倒しちゃったんだ。
冷たい視線を浴びるのはもちろん、陰口を叩かれることもわかっている。
志月さんとお付き合いすることになった昨日だってわたしの容姿なんかを散々言われたんだもん。