今夜、君にラブロマンスをささげよう。
得手、不得手**side:伊万里
☆
志月さんに連れられてやって来たのは月之ヶ丘学園の5階にある生徒会室。
まだ登校時間じゃないから校内はとても静かだ……。
朝の柔らかな陽の光が室内に入ってくる。
ふたつ机をくっつけたその先に志月さんがにっこり微笑んで座っている。
ーー女子のわたしから言うのもなんだけれど、彼はとても綺麗。
あ、えっと、綺麗っていうのは女性らしいっていう意味じゃなくてね。
神秘的で、まるで絵画の中から飛び出した、王子様みたいでーー。
凛々しくて格好いいっていう意味。
チビで寸胴。おまけに運動神経もからっきしダメ。勉強だってそこそこ。何の取り柄もないわたしが彼と同じ空間の中にいていいはずがない。
志月さんに連れられてやって来たのは月之ヶ丘学園の5階にある生徒会室。
まだ登校時間じゃないから校内はとても静かだ……。
朝の柔らかな陽の光が室内に入ってくる。
ふたつ机をくっつけたその先に志月さんがにっこり微笑んで座っている。
ーー女子のわたしから言うのもなんだけれど、彼はとても綺麗。
あ、えっと、綺麗っていうのは女性らしいっていう意味じゃなくてね。
神秘的で、まるで絵画の中から飛び出した、王子様みたいでーー。
凛々しくて格好いいっていう意味。
チビで寸胴。おまけに運動神経もからっきしダメ。勉強だってそこそこ。何の取り柄もないわたしが彼と同じ空間の中にいていいはずがない。