今夜、君にラブロマンスをささげよう。
にっこりと、彼が微笑む。
(ああ、うう……)
よりいっそうの笑顔をわたしに向ける志月さんが眩しいです!
志月さんって、志月さんって……もしかしてこういうことに慣れているのかな?
いやいや、わたしの方に問題があるのだろう……。
ああ、だから簡単にわたしとお付き合いすることを承諾したのかもしれない。
このわたしが志月さんの彼女になるなんて迷惑だと思っていたけれど、そもそも迷惑以前の問題なのかもしれない。
そう思うと……。
(ーーダメ。わかりきっていることだけれど、とっても落ち込んできた)
「ーーーーー」
居たたまれなくなったわたしは目だけを動かして時計を見る。
時刻は7時15分。