今夜、君にラブロマンスをささげよう。
目尻には笑い皺が浮かび上がった。
「まあ、まあまあ!! わたくしはね、日頃からああいう女性が貴方には相応しいのではないかと思っていたのですよ」
「……はあ」
どうやら祖母上も七瀬さんのことを知っていたらしい。
頗る上機嫌だ。
「祖母上、七瀬さんのことはいつからご存知なのですか?」
「貴方に見合う女性はいないかと双葉さんに調べていただきましたの」
ーー風紀委員の双葉 孝雄。
祖母上は彼を甚く気に入っている傾向がある。