毒舌男子と住みましょう?
行き先はこの近くにある、大きめのショッピングセンターだ。
大した距離もなく、めぼしい物も無いというのに、霧島くんはあっち、こっちとせわしなく視線を巡らせていた。
そんなに周りの風景が気になるのかな?
大したものないけどね。せいぜい、街路樹に桜が植えてあって綺麗なぐらいで。
「ねえ、今すれ違った子超格好カッコよくない!?」
「それ! すごい思った! 超イケメン!」
と言うか私としては桜なんかよりも、霧島くんに無遠慮に注がれる、通行人の視線の方が気になるんだけど。