毒舌男子と住みましょう?



行き先はこの近くにある、大きめのショッピングセンターだ。


大した距離もなく、めぼしい物も無いというのに、霧島くんはあっち、こっちとせわしなく視線を巡らせていた。


そんなに周りの風景が気になるのかな?


大したものないけどね。せいぜい、街路樹に桜が植えてあって綺麗なぐらいで。


「ねえ、今すれ違った子超格好カッコよくない!?」

「それ! すごい思った! 超イケメン!」



と言うか私としては桜なんかよりも、霧島くんに無遠慮に注がれる、通行人の視線の方が気になるんだけど。


< 76 / 183 >

この作品をシェア

pagetop