毒舌男子と住みましょう?
しまったな……。
こんなことになるなら、せめて化粧ぐらいは軽くでもすれば良かったかな?
メイクも面倒だけど、こうやって筋違いの嫉妬を受けるのも同じくらい面倒だし。
いや、でも実害ないからいっかぁ。放っといても。
そんなことを考えていると、今まで後ろをずっとくっついてきた霧島くんが、そっと私に近づいてきて。
「あの人たちが言ってることは気にしない方がいいですよ。あんなこと言われるほど、あなたは地味でも負けてもいませんから」
「……どうも」
うーん。
慰めてくれるのはありがたいんだけど、事の元凶にそれを言われてもなぁ……。